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サリバン公爵邸の地下室 Ⅱ

مؤلف: エチカ
last update تاريخ النشر: 2026-05-03 07:45:39

「口を開けろ」

 寝台脇に置いてあった水を口に含んだ公爵が、ぼんやりとした意識の中で口移しで水をくれた。

「んっ……はぁ……」

「辛いか?」

「……もっと」

 触れられたい。

 逞しく強い両腕の中で身を捩る。

 公爵の足の間に挟まれている自分の細い肢体の中で、熱と一緒に体中の血が駆け巡っていた。

「どうして欲しい?」

「さわっ……触って……何か、変っ……」

 公爵の甘い声が耳朶を溶かして、首筋を甘美な痺れが走る。

 段々と下半身に熱が籠って足が開いてしまう。

 公爵の大きな掌が撫でる程に体温が上がって、意識も明瞭としない。

 いつか手放してしまいそうな自我と、感じたことのない昂りに勝手に涙が出てしまう。

「泣くな。薬のせいで発情してるだけだ」

「はつ……じょ……?」

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  • 魔女ドーラの孫(仮)   金鈴の鴉

    「到着したか、オブライアン」「……到着早々、クローゼットの中に主を見付けたのは初めてでございます」「俺もクローゼットの中で愛を囁いたのは初めてだ」「ちょっ……」「いい加減に出て来て頂かないと、屋敷の者達が困り果てております」「すまん。我が番殿がここが良いと甘えるもんでな」「んなっ……⁉」「オルタナ様」「はいっ、ごめんなさいっ!」「爺に謝る必要はございません。ですが、湯浴みしてお食事を摂って頂かねば心配で倒れるやもしれません」「い、今出ます……」 長い事狭い所で膝を折って座っていたから、若干痺れて上手く立ち上がれずに這うようにして出る。 ずりずりと這い出ている所を、公爵に腰を掴まれひょいっと抱き上げられ、立たされた。「あ、ありがとヴィー様。あの、オブライアンさんは何で本邸に……?」「旦那様の招集に応じて、今し方到着致しました」「オーリィ、オブライアンには大聖堂への潜入班に入って貰う」「潜入班……」「伯母上と義姉上とお前が正面から入る代わりに、オブライアンとアラベル、そしてスーランも潜入させる」「スーランも?」「まだ至らぬ所はございますが、ある程度は使えるかと」 オブライアンはそう言ってにこやかに笑って見せた。 いつもの笑顔が、少し怖く見える。 公爵はスーランをオブライアンに任せて躾け直すと言っていたけれど、それがどういうことなのかオルタナはまだ分かっていない。「スーラン、元気ですか?」「元気でございます。元気すぎて困っております」「ははっ、そっか。なら、良かった」「しかし、オルタナ様の専属護衛になるには、まだまだでございます」「え?」「オブライアン、種明かしが早過ぎるぞ。せっかくサプライズにしようと思っていたのに」「おや、それは失礼致しました。

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    「伯母上がグラスの中身を彼女に掛けただろう? あの中身がお前も使っているあの香水と同じ成分の液体だった」「そうだったんだ……」 てっきり自分の項の香水で落ち着いたものだとばかり思っていたけれど、勘違いだった。 恥ずかしすぎる……。 そう言えば、と思い出す。 大公妃が「もう大丈夫ですね?」と確認していた――と。「お前の項だけでも効果抜群だったがな」「ふ、ふぅん……」「何だ? まだ腑に落ちないのか?」「な、何かいっつも荷袋の中に詰め込まれて運ばれてさ。はい、どーぞって舞台上に転がり出されるみたいな? ヴィー様だけが分かってて、僕いっつも踊らされてる感じじゃん。それが何か、居心地悪いって言うか……」「ぷっ、荷袋……」「わ、笑うな! 真面目に話してんだから!」「じゃあ、オーリィが聞きたい事を聞いてくれ。答えられる事にはちゃんと答えると誓う」 そうだ。彼には守秘義務がある。言えない事があるのは仕方ない事だ。 でも、今がおねだりチャンスじゃないのか? オルタナは失敗したら後がない、と生唾を飲む気持ちで口を開いた。「モ……モリガン大佐って、今、どうなってるの……?」「……誰に何を入れ知恵されたんだ? オーリィ」「え? いや、ぼ、僕は大佐がどうしてんのか気になって……」「オーリィ、交渉事に嘘は悪手だぞ。どうせ、義姉上あたりから頼まれたんだろう?」 秒でバレた……。「な……何でそう思うの?」「俺に兄上をけしかけて散々放置して、庭で楽しく過ごしていたのは誰だ?」「うぅ……ごめんなさい」「会いたいのか? ルアドに」「え? 会わせてくれるの?」「まぁ正直な所、こっちも膠着状態で困っているのは確かだからな」 公爵はモリガン伯爵が危篤状態で爵

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  • 魔女ドーラの孫(仮)   秘密の花園 Ⅱ

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  • 魔女ドーラの孫(仮)   秘密の花園

     枯葉色の癖毛に琥珀の様な眸のその男が、王陛下なのだろう。 そう思いながらも初めて見る国王と言う存在に、オルタナの視線は釘付けになった。 似てる……。髪色や眸の色が違うけれど、やっぱり兄弟なんだ。「だから、降ろしてって言ってるでしょ?」「だぁめ。久しぶりなんだから、お茶ならここでも飲めるでしょ」「もうすぐオルタナ達が……あ……」 ようやく存在に

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     触れる事に慣れると言う名目で公爵は、まるでお気に入りの玩具を肌身離さず持ち歩く子供の様に、本当に傍から離れなくなってしまったのだ。 王都に着いたその日、サリバン公爵邸では多くの使用人達と一緒にノエルとミレーが出迎えてくれた。「オルタナ! 道中危ないことは無かった?」「ミ、ミレー中尉っ……」 オルタナは勢いに任せて抱き着いて来たミレーにギョッと目を見開いた。 そのミレーをベリッと引き剥がしたのはノエルだ。「大丈夫か? オルタナ」

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